納得いかんのう

◆数日前からくしゃみ・鼻水が頻発。よもやと思い耳鼻科へ。保険証の切り替えの関係で父が役所に現物を持って行ってしまったとの由で、仕方なくコピーで受診しようとするも「コピーでは受付できかねます。実費でよろしいですか?」と。コピーじゃダメな医者もあるのね。背に腹は帰られないので受診。

◆診断は「花粉症」。秋のイネ科の花粉だって。バフー。これから一生、春と秋に花粉で苦しむことが確定しましたよ。そして代金は¥7,800-。それを支払う横で、「あ、保険証忘れました!」とか言って普通に3割負担で受診してる患者がいて鼻水吹いた。「正直と真面目は違うのだよ」とは相方の談。

◆憂さ晴らしに相方をカラオケに誘って3時間熱唱。これで厄も落ちたろうと安心した矢先、相方宅のあるマンションのエントランス前で汚物にまみれた行き倒れが一体。男性で歳は30前後か。鼻を突くアルコール臭。どう見ても酔っ払いです。本当にありがとうございました。

以下、汚物に関する描写があるので、読まれる方は十分気をつけてください。


◆係わりたくはなかったけれど、このまま寝返りを打てばすぐ車道なので、車に轢かれても後味が悪いし、アルコール臭と嘔吐や昏睡が別物(例えば心臓発作や脳卒中)だったりしても嫌なので声をかけるも、うなるだけで起きない。

◆埒があかないので、連絡して警察にきてもらいバトンタッチ。たたき起こした警官が住所を聞いているが、ここから徒歩で10分位のところ。何でこんなところで力尽きたのか。説諭の上、帰宅させられるようだ。

◆自分が酒をやめるのがもうちょっと遅れていたら、自分もこんな醜態をさらしていたのかもしれないと思うと本当にぞっとする。やめて良かった。自分で酒量がコントロールできないなら飲むべきじゃないという単純な論理に気づけるまで本当に時間がかかったのが悔やまれる。

◆あんな、自分の汚物にまみれ、虫がたかってきても起き上がれないほどに昏倒した彼は今後酒を断つだろうか。おそらく断たないだろう。酒類のCMや、酒文化の華やかさがアルコールの表の面だとすれば、そのコインの裏の面は間違いなくこの行き倒れだ。どちらも同じアルコールのもたらす結果だけれど、酒を飲んでいるうちはこの裏の面が意識に上ってこない。酒を飲んでた頃の僕があの行き倒れを見て、それにかかずらうことで精神的に疲れさせられてすら、酒をやめなかったかもしれない。そこが一番怖いところなんだろう。


◆結果として今日は自分が何か損したようなことはひとつもない筈なんだけれど、なぜこんなに釈然としない感じがするのか、何か不運な感じがして、納得がいかない。まあ、汚いものを見たせいで、これから暫く食欲が減退しそうな気はするので、それが実害といえばそうかも。鼻を突くアルコールとアセトアルデヒドの臭いがいまだに臭う気がしてならない。

◆とりあえず保険証が戻ってきたら、金を取り替えそう。