煙草考

たばこは抗精神病薬の副作用を軽減させる

◆という記事を偶然見つけました。具体的にどのような副作用を軽減させるのかは記述がないのですが、ごく私的な経験から推測するにおそらくアカシジアや掻痒感、食欲亢進といったものを和らげる作用があるのではないかと思います。


◆あとあまり知られていない煙草(ニコチン)の作用として排泄を促すというものがあり、これに関して私も日々恩恵にあずかっているわけですが、便秘の解消という点で大腸がんのリスクを下げる効果があるともいわれています。臨床データを見たことがあるわけではないので確証は出来ませんが、論理的には間違っていない気がします。


タバコは肺ガンの原因ではない?
元記事(Scientific American:英語)
http://www.sciam.com/article.cfm?id=why-some-smokers-get-lung

 こういった話もあって、要約すると、

ある特定の遺伝子「ニコチン受容体」と肺がんの発生には相関性がある。つまり、ニコチンに依存しやすい人は肺がんになりやすい。ゆえに、
 
1、ニコチンに依存しやすいからタバコを吸ってしまい肺がんになる可能性
2、ニコチンに依存しやすい人は禁煙しても肺がんになりやすいという可能性
3、楽に禁煙できたり最初から吸わない人はもともと肺がんになりにくいという可能性
 
という三つの可能性が考えられるということ。


◆今回のエントリにはオチも結論もないのですが、森博嗣の小説の一部を引いて終わりにしたいと思います。

 煙草をやめてほしい、という要求は大変よくわかる。しかし、どういうわけか、こいつにだけは言われたくない、という人間から要求される機会が非常に多い。何故だろう?
「お前はもっと迷惑なことをしてないか?」と言い返したい。
 あいつにいわれて煙草をやめたなんて、絶対に思い出したくないのだ。もう、意地でも吸い続けてやるぞ。そのためには、健康なんて少々犠牲になっても良い。これは人間の尊厳にかかわる問題だ。
 
  森博嗣工学部・水柿助教授の日常幻冬舎文庫 pp164-165. 2004