シューシャイン・ボーイ

・今日も体調はすぐれず、しかも俺パソの調子まで悪くなる。仕方がないのでHDDのエラーチェックとデフラグを実施する。

・その間暇なので、ブーツの鏡面仕上げを実施。以前彩川さんに教わった方法を試してみようと思い立ち、ネットでさらに検索。ライターで炙るよりもドライヤーの熱風を利用した方がコツがいらずやり易いとの由。キウィの靴墨をくるくると塗りのばし、しばしの後、ドライヤーの熱風を当てる。曇りがフワーッととれて、光沢が現れる。冷めてから、布で磨きこむ。

・けれど予想したほどにはきれいに光沢が出ないので、軽く水をつけてから靴墨を塗布するという「Spit shine」なる方法を実施。塗布後しばし置き、再びドライヤーの熱風で油分を馴染ませ、冷めてより後、磨き込む。額にうっすらと汗がにじんでくる。そしてブーツは以前よりもだいぶんとつややかな光沢を放つようになった。以下に画像を掲載する。


磨く前

磨く前。写真だとこれでも結構磨かれているように見えますが、実際はまだまだ。


磨いたあと

磨いた後。上の写真と比べれば、輝きが幾分増したのがお判りいただけるでしょうか?


映り込む指

 指が反射して映りこんでいるのがお判り頂けると思います。だいぶ軍用靴らしくなってきました。


・そもそも何ゆえこれほどまでに靴磨きに執念を燃やすこととなったのか。それは今を去ること4日前。AAの集会に出かけようと乗り込んだ列車で、斜め向かいに白人の青年が座っておりました。眉目秀麗そのすらりとした出で立ちは、いかにも洋服が西洋人の美的感覚にあわせて作られたものだということを周囲に知らしめてやみませんでした。しかしながらかの美青年、よく見るとどこか野暮ったい。どこだ。どこがおかしいのだ。すると青年はくるりとこちらを向き、私の靴を認めるやニヤリと笑いそっぽを向いたのです。そう、彼も我も、まったく同じ米陸軍熱帯用戦闘靴(ジャングル・ブーツ)を履いて居たのであります。

・と言っても向こうは海外青年。すわ本職か!?と思うも、彼の靴はまったく磨き込まれておらず、土と埃にまみれて汚れ放題でした。彼は軍靴をカジュアルファッションとして着用していたが故に、私の目には野暮ったく映ったのであります。

・そこでワタクシは思い至りました。靴を磨こう。顔が映るまで磨きこもう。鏡面仕上げを施そう。不肖軍人にあらずとも軍靴を着用する以上は軍靴の美的感覚に合わせようではないか、と。

・果たしてピカピカに磨きこまれたブーツを履くことが市井の一民間人として格好の良いものかどうかは判らぬけれど、少なくとも私の心は満足に至った次第でございます。