脚下照顧

■気づいたら1ヶ月近くブログを書いていなかった。済みません。私は元気です。

■今日は他に書く予定があったのですが、さっき調べたところ、半長靴の磨き方関連で検索をかけて弊ブログにいらっしゃる方が非常に多いというアクセス解析の結果が出まして、本日は半長靴を鏡面仕上げにする方法を詳述いたします(今回は写真無しですが、4月16日の日記や、昨年12月14日の日記などご参考になさって下さいませ。)

以下、長いので興味のある方のみどうぞ。

■作家、浅田次郎の磨き方(引用文献:『歩兵の本領』講談社


・半長靴特有の「キメ(エンボスというか、もう凸凹)」をアイロンで潰す(平らに均す訳です)。
・その後キウィの靴墨(黒)で鏡面磨きを実施。

■元自衛官の相方流


・キウィ(黒)をごってり塗る。(パンにバターを厚くなするぐらいの感覚で。)
・ライタで炙る。(靴墨の揮発成分で燃え上がるが、すぐ消す。)
・燃焼による熱で靴墨がとろけ、半長靴特有の凸凹を覆い隠すような平らな皮膜を形成する。
・一晩放置。
・靴墨をなすり、水で軽くしめらせたストッキング(使い古し)で磨く。水は適宜足す。
・磨くときの摩擦抵抗が急に減り、少し輝きが出たなと思うくらいで、また靴墨を少しつけ、湿ったストッキングで磨く。
・鏡のように風景を反射するようになるまで<靴墨少量→水磨き>を繰り返す。


・本当に鏡みたいに仕上がる。
・でも靴墨の層が厚すぎるので、うっかり踏むとパリンと割れる。
・なのでこのやり方で仕上げた半長靴は警衛用にとっておく(相方談)。

■私(民間人)流。
・M.モゥブレイのクリーナー(これでないと汚れが落ちない)で古い靴墨を落とす(ここが重要!)
・クリーナー成分をカラ拭きし、しばらく乾かす。
・靴のしわが寄る部分はM.モゥブレイの靴墨を薄く塗り、5分放置後、乾いた布でカラ拭き。(あまりツヤが出ない分、柔らかくなり履き心地が向上。ひび割れにくくなり長持ちする。)


・シワの寄らない先端部分およびカカトは、キウィの靴墨で。
・ストッキングやキュプラ、化繊のYシャツなど目の細かいツルツルの布を用意。
・靴にキウィを厚塗り。
・15分〜気持ちの許す限り待つ。
・ツルツルの布に、湿る程度に水をつけ、湿った部分でキゥイの靴墨をごく少量とり、ピカピカにしたい部分を決して力を入れずに高速で磨く。(時々水滴を靴に落としながら。)
・摩擦抵抗が急に減る感じがする一点、もしくはツヤが出たと感じた時点で、布に水気を足し、ごく少量の靴墨をつけて同様に力を入れず高速で磨く。
・満足がいくまで繰り返す。
・仕上げに一回、きれいなツルツルの布でカラ拭き。

・同じキウィでも<パレードグロス>という種類のものを使うと、かなり簡単に鏡面仕上げになります。
・靴と同色のパレードグロスで上記の方法を用いて鏡面に仕上げ、最期に一回だけ、パレードグロスの<無色>を使って磨いてやると、ぐっと輝きが増します。


最終章:手入れ。

■履く前、履いた後に、毛足の長い、柔らかい靴用ブラシ(馬毛か豚毛を推奨)でホコリを落とす。
■目の細かいツルツルの布で<決して力を入れずに>高速でカラ拭きする。

泥汚れなどがない限り、これだけの手入れで輝きはかなり維持できます。


エピローグ
自衛隊の半長靴(旧)の場合、フローリング用のワックスがもっとも簡単に、かつピカピカに仕上がるという記事をネット上で見たことがあります。 私も相方もさすがにそれはやったことがありません。