認知の歪みをただす

◆パイプの詰まりをとってくれる「パイプユニッシュ」というありがたい洗剤(?)があるんですが、それの名前をずっと「パイプフィニッシュ」だと思っていました。結構間違っている人がいるみたいで、googleで「パイプフィニッシュ」と検索するとかなりヒットします。実際、パイプフィニッシュと言う名称の製品もあったのですが、ちょっと強力すぎる感じでした。(こちら


一昨日買った本たち

〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法

〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法

SAS・精鋭部隊 実戦訓練マニュアル

SAS・精鋭部隊 実戦訓練マニュアル

 相方の為でもあり、私自身のためにも買った本。両著作に共通するのは、自分を傷つけたりへこませるような「マイナス志向」や「認知の歪み」を是正するための様々な方法が叙述されているというところ。例えばこの二冊に共通の項目として、「怒りのコントロール」「自己認識」「瞑想と落ち着き」「自尊心」「プラス志向」といったものがあげられます。

 『いやな気分よ〜』の後半は第2版から新しく加わった様々な抗うつ薬の解説で、微に入り細を穿って記述されています。ただし元がアメリカの本なので、日本ではまだ治験中の薬品が多く記述されていたり、註だけが翻訳されず英語のままだったりするところが難ありです。



現代思想冒険者たちSelect 鏡像段階 ラカン

現代思想冒険者たちSelect 鏡像段階 ラカン

 相方ともどもラカン精神分析学の諸々の概念には随分助けられたものです(大文字の他者とか)。とはいえラカン特有の難解さは、理解の度合いを深めることをなかなか許してはくれません。この本は、ラカンの基本概念をわかりやすく出来る限界まで噛み砕いて(それでも難解だけど)くれているので、何とか読む気になり購入。現在格闘中です。




イエスタデイをうたって 6 (ヤングジャンプコミックス)

イエスタデイをうたって 6 (ヤングジャンプコミックス)

 やっとつづきがでた〜、と思いきやどうも筋が理解できない。どうやら前巻を買い忘れているようす。さらにいうなら、もうなんかむず痒くて読めたもんじゃない。こういう純然たるラヴストオリィを読んで楽しめる歳じゃなくなってしまったのかなあ。




◆続いて今月読んだ本

ブラックホーク・ダウン〈上〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)

ブラックホーク・ダウン〈上〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)

ブラックホーク・ダウン〈下〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)

ブラックホーク・ダウン〈下〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)

 私の大好きな映画の原作になった『強襲部隊』の改題文庫化。とにかく登場人物が多いので、続けてダーッと読まないとすぐに誰が誰だかわからなくなります。1993年に内戦状況下のソマリアで、国連の平和維持活動(UNOSOM II)を円滑に進めるべく米軍が軍事介入を行った際に実際におこった、2日間の悲惨な戦闘のドキュメンタリです。

 上で紹介した『SAS実戦訓練〜』とも共通するのですが、軍の中でも超エリートとされるデルタや海軍SEALsといった部隊の人間の思考様式が垣間見える箇所がいくつかあり、そこに感嘆せずには居られません。例えば、

――自分たちはこういう状況にうってつけの兵士だと、ハウ(引用者註:デルタフォースの一隊員)は思った。自分たちは、心の中にカーテンを張って、混乱をろ過するすべを学んでいる。そこを通ってくる情報だけが当面重要なのだ。(上巻、p.319)


 彼らもやはり恐怖心はあるのですが、それを克服したり、折り合いをつけるすべを知っていて、もっとわかりやすくいうと、激しい感情をコントロールできるのです。さらに思考法も至ってシンプルかつ合理的。見習うべき点は多々あるように感じました。壁は厚いけど。





警視庁捜査一課特殊班 (角川文庫)

警視庁捜査一課特殊班 (角川文庫)

 これもドキュメンタリ。テレビドラマで見るものとはだいぶ様子の違う誘拐事件や企業恐喝事案の捜査の手法がかなり面白い。まさに事実は小説よりも奇なり、といった感じ。著者の、警察の手法をただたたえるだけでなく、疑問点や改善すべきと感じた点を素直に記述する姿勢はとても好感が持てます。ただ事件の性質上、どうしても一部を伝聞や推定で埋めざるを得ないところがこの種のドキュメンタリの悲しさでもあります。


◆読んで楽しいと思える本があるっていうことは、とても幸せなことなんだなあ、と思わずにはいられません。まだ読んでいない本がいくつかあるということだけでも、生きる理由にするには十分だと思うのです。