僕の失敗

・最近ヒゲそり(エレクトリック・シェーバー)の調子が悪くなったので、新しいものを買いました。私の場合、ヒゲだけでなく手の甲などの毛も剃ってしまうので、電気のほうが何かと便利なのです。肌も弱いし。

・大学時代、就職活動をしていたときの話。


・その日は昼間から就職の一次試験があったので、出掛けるべくヒゲを剃っていました。

・そのうち、朝日に照らされた、顔の産毛が気になりだしあちこち剃り始めました。思えばこれが悲劇の序章だったのです。

・だんだん興に乗ってきた私は、「あれ、そういえば俺って眉毛濃くね?」などと思い、眉を整えるべくシェーバーを当てました。ジョリジョリと快音を立てるシェーバー。そして鏡に映ったのは、右眉の3分の1を欠損した私の顔でした。

・「い、いや、まだ何とかなるさ。そうだ!左眉も同じ長さに整えればイケるかも!?」

・そして私の眉はバカ殿のようになりました。

・「ま、まあ今日は筆記試験だし、眉ペンで書いておけばオッケーさ!大丈夫!」そう思い、母の眉ペンを持ち出し、慣れぬ手つきで眉を引きました。女性の方ならお解りいただけると思いますが、初めて書いた眉というのはどうしても変になってしまうんです。そして明らかに顔の印象がおかしくなったことは気付かなかったことにして会場へ向いました。

・そして筆記試験終了後。採用担当の方が「お知らせしておりませんでしたがこれから一時面接を行います。」と死刑宣告。

・あきらかに書いていることが明白な眉を引っさげて面接を。そしてその会社から、二度と連絡が来ることはありませんでしたとさ。