電話ギライ

・これだけは書いておかないと眠れそうにないのでやっぱり書きます。

・今日のAAは「リビング・ソーバー」を使ったもので、p.50の「(飲む前に)電話をして助けを求める」といった内容のミーティングでした。でも私には電話で助けを求めるなんて出来ない。そんなことが出来ればはじめからアルコール依存症なんかになっていなかったかもしれないとすら思う。

・私は大の電話ギライで、自分から電話を掛けることがとてもしんどいのです。美容室の予約も歯医者の予約も、サポセンも。以前は電話をかける前に必ず何杯かお酒を引っかけて気を大きくしてからでないと電話をかけられませんでした。

・どんなに仲の良い友人との電話でも、かけ終わった時にはわきの下に汗をびっしょりかいているのが常で、増して見知らぬ人間への電話などシラフではとてもムリでした。

・そう言った意味ではお酒はこれ以上にないほど便利な道具でした。気が大きくなるから気楽に電話をかけられる。長話になっても退屈しない。私にとって長電話は苦痛でしかなかったのに、酒を飲みながら話すと2時間でも3時間でも平気で、むしろ楽しんで話すことが出来た。

・そんな話をしたら、他のAAのメンバーにも似たような人間が何人もいて、「私も同じだったよ」といった話になりました。電話が苦手なのは私だけじゃなかった。ただ電話をするそのためだけに、お酒を飲まなくてはならなかったのは私だけじゃなかった。それを分かち合えて、とても気持ちが楽になりました。

・けれど電話を掛けることが苦痛なのは今でも変わっていない。何も頼る道具がない今、それをどうやって克服すれば良いのか途方に暮れている。けれど、酒にも何も頼ることなく、気楽にとまではいかなくとも、普通に電話を掛けることが出来るようになったとき、私はきっと、断酒のステップの、ひとつ上のステージに上がれたことに成るんだと思います。

・ちなみにかかってくる電話に出るのは苦痛じゃないんですよ。そのあたりが不思議でしようがないんですが。長電話は相変わらず苦手ですけど。