やさしくない

・私の断酒仲間のひとりがスリップしてしまったそうです。その方は自助グループや断酒会などには繋がっていなため、本来ならば断酒仲間の私は何か手助けをしないといけないのですが、それは出来ないのです。

・それは私が鬱で酷い状態だからではありません。スリップしてから、まだきっぱり断酒の意思が固まっていない人に助言をしたり励ましたりすると、かえってスリップが酷くなり、また断酒の決心がつきにくくなるからなのです。

・これはAAや酒害専門の医療関係者の用いる共通のルールでして、本人が、いわゆる「底をついた」と思う状態なるまでは放っておかないと、かえって危険な場合があるからなのです。

・酔った状態の再飲酒者と連絡をとると、励まされるにしろ怒られるにしろ、「自己憐憫」の状態に陥って結局自分の殻に閉じこもってしまうんだそうです。

・もちろん例外もあるでしょう。でも、私はその断酒仲間にもう一度立ち直って欲しいから、あえて連絡はとっていません。

・いつかその方が、本気で断酒を決意した時には、求められれば自分に出来る最大限のお手伝いをしたいと思っています。