断酒の理念

  • 酒を飲み過ぎれば「アル中」になるのはきまっている。なってしまえばたどる道は、皆、同じだ。問題は中毒になったことではなく、なぜ中毒するまで飲んだか、だろう。僕は、酒を飲み過ぎてアルコール依存症になったのではない。依存症になるほど飲まなければ生きられなかった。酒がなければ成り立たない僕。そんな「升々ナンあり」の僕をそのままにして、酒がやめられるわけがない。


  ―― 三輪修太郎『飲んで死にますか やめて生きますか』星和書店 ――