冷えた指先を・・・

・暗く、寒い。窓の外は氷雨が降りしきり、不気味なほどの静けさだ。人影もない。

・部屋に1人きり、パソコンのモニターに向かい、凍える指先を抱えてたたずむ私。この部屋に足りないものは、私の指先を暖めてくれる人だけだ。こうして今年も暮れてゆく。

 けたたましいサイレンを鳴らして、警察の緊急車両が街を駆け抜けてゆく。大晦日のこんな日でさえ、命のやり取りをする連中が居るのだから、始末が悪い。今はただ、生きて歳を越せることを神に感謝するしかない。